S|延べ床:460㎡|地上2階|診療所|愛知県一宮市|
Weave Clinic ─ 人と人が織りなす診療所
Internal Medicine Clinic H
診療の機能を壁で厳密に分断せず、ルーバーやカーテン、ガラスブロックの“織り”で光・風・視線をやさしく調整します。
均質なボリュームに上下の「ずれ」を与えて中庭とハイサイドから熱を逃がし、開放感と1/fゆらぎの安らぎを同時に実現。
来院者の不安をほどく、まちにひらかれたクリニックです。




織物の原理を建築の骨格へ
縦糸と横糸の位相がずれて面をつくるように、壁・ガラス・ガラスブロックをパターン配置して領域をやわらかく分節。均質な採光を保ちながら、視線と動線を穏やかに導きます。
また、診察側は待合よりわずかに負圧に保ち、光庭・坪庭が空気の混合を抑制。季節に応じて自動開閉する高窓が自然換気を助け、空調負荷と感染リスクを低減します。



尾州の記憶を手ざわりに──地域とともに育つ場
一宮の毛織物文化をインテリアや家具の手触りへと翻訳し、患者には安心感を、スタッフには直感的で効率的な動線を。可動ルーバーと低メンテナンスの中庭が日常の運用を支え、ここは“まちのリビング”として静かに根づいていきます。診療は生活へ、糸のように自然にほどけ、再びやさしく結び直されます。